この記事でわかること
この記事を読めば、お金の歴史についてサクッと手軽に理解できます
お金のことがイマイチわからないのは、歴史を知らないからかもしれません
それでは、時系列を追って歴史を見ていきましょう!
私自身、最初は小難しそうで敬遠していたけど、勉強してみると意外と面白かったですよ!
物々交換の時代
「どこで交換できるか分からないんだけど!」の解決
当たり前ですが、大昔にはお金がなく、物々交換で暮らしていました
ここで、その時代に暮らす、「原始太郎(仮名)」の生活を想像してみましょう(笑)
太郎は毎日肉を狩って生活しています
太郎は、たまには野菜が食べたくなって、自分の肉と野菜を交換してくれる人がいたらいいな〜と考えました
ただ、どこで誰に声をかければ良いか分かりません
交換してくれる人を探しにいく手もありますが、探し回っているうちに肉が腐ってしまったら最悪です
そこで太郎はみんなに「次の日曜日、いらないもの持って広場に集合!そこでお互いに欲しいものを交換しよう!」と声をかけました
これが市場の始まりで、物々交換の拠点として機能しました
「俺にとっては不要なんだけど!」の解決
太郎は次の日曜日、野菜を手に入れるために肉を携えて意気揚々と市場にやってきました
市場にはたくさんの人が集まっており、太郎は「誰か俺の肉と野菜を交換しようぜ〜!」と声をかけます
すると、肉は欲しいけれど野菜を持っていなかったり、反対に野菜は持っているけれど肉はいらないという人ばかりで、太郎は結局野菜を手に入れられませんでした…
お互いのニーズが満たされることはそう簡単ではなく、お目当てのものを手に入れられなかったのは太郎以外にもたくさんいました
そこで、人々は「絶対にみんなが欲しいものをあらかじめ持っていけば、交換できないことはないはず!」だと考えるようになりました
そして市場には、価値の媒介物として、当時の必需品である「稲」や「布」を持参する人が増えました
そして段々と、価値の媒介物を通じてお目当てのものを手に入れられるようになっていきました
ちなみに、「稲」は「ネ」と呼ばれ、現在の「値」に通じており、「幣」は「布」の意味らしいです
貨幣の始まり
「これ腐ってるんだけど!」の解決
市場や価値の媒介物の登場のおかげで、やっとお目当てのものが手に入るようになりましたが、また問題が出てきました
交換した稲が痛んでいたり布が破れていたりして、クレームが絶えなくなってしまったのです
そのため、「稲」や「布」以外の丈夫な価値の媒介物が必要となりました
そこで最初に役立ったのが「貝殻」です
市場に参加する人々で、「貝殻は丈夫な上に綺麗で珍しいから、これを価値の媒介物にしよう!」と合意したのです
これがお金の原型で、お金にまつわる漢字にたくさん「貝」がついているのにも、こうした歴史が関係しています
その後時代を経て、より丈夫で珍しいものとして、金貨、銀貨、銅貨の登場に繋がっていきました
「持ち運べないんだけど!」の解決
金貨などの登場で、安定的にお目当てのものを手に入れられると思ったら、またまた問題発生です
シンプルに重い…(笑)
また、大量に金貨を運んでいると音もするし目立つので、防犯上もよくありません
そこで、「この人は確かに金貨を持っていますよ」という証明書が発明されました
まず、Aさんが持ち運びに困った金貨を、Bさんに預けて証明書を受け取ります
そして、Aさんはその証明書とお目当てのものを持っているCさんに渡し、交換してもらいます
Cさんはその発行人であるBさんの家へ行って、無事に金貨と交換してもらうことができます
お気づきだと思いますが、この証明書が「紙幣」の原型です
また、Bさんの様な人は両替商と呼ばれ、「銀行」の原型です
現代の通貨へ進化
「あの銀行に騙された!」の解決
時代は進み、両替商は銀行として発展していきました
銀行は全国各地で生まれて、各々がさまざまな紙幣を発行していました
ちなみに、昔の紙幣は「兌換券」と呼ばれ、「この紙幣をここに持ってくれば、書いてある金額分の金と交換します」との旨が書かれていました
そんな中、ズルをする銀行も出てきました
持っている金より多くの金貨を受け入れ、大量に紙幣を発行したのです
ある銀行の紙幣が大量に出回ると、「あの銀行にこんなに金あったっけ?」という雰囲気が出てきて、人々は不安になります
そうした人々が銀行に一斉に金への引き換えを求めることになりますが、求められた銀行は持っている金以上の引き替えができません
こうして、「紙幣を発行できるのは信用できる銀行だけにしよう!」ということになってできたのが「日本銀行」です
日本銀行の発行した紙幣はいつでも金と交換できる、という信用があるため、紙幣と商品の交換はスムーズになりました
「これ以上お金を発行できません!」の解決
日本銀行ができて盤石に思われた貨幣制度ですが、困ったことが起きました
日本銀行は、持っている金の分だけしか紙幣を発行できない(金本位制)ので、経済の発展が頭打ちになってしまったのです
これを解決するには、「金と必ず交換する」という約束をやめてしまうしかありません
こうして、日本銀行は1931年に金本位制を撤廃しました
でも、価値の裏付けがなくなった後も紙幣が機能しているのは何故でしょうか
何が金の代わりになっているのでしょうか
それは「信用」です
「日本銀行の紙幣はお金だ!」と人々が信用しているから、機能しているのです
お金はただの紙切れで、その本質は「信用」なのです
まとめ
物々交換から現在のお金に至るまでを概観してきました
今では電子マネーや暗号資産など、さまざまな形のお金が存在しています
お金の形は多様化しても、その本質は変わりません
それらはたとえ電子的な数字だったとしても、「この数字はお金だ!」という信用があるので実際に機能しているのです!
歴史を知ることで、このことがより実感を持って理解できると思います
そして、理解することで不安はどんどん消えていくでしょう!!
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